食料自給率とは?日本が38%と低い理由をわかりやすく解説
私たちが毎日食べているもの。そのうち、どれくらいが日本国内で作られているか、ご存じですか?
最新のデータ(2025年発表:令和6年度)によると、日本の食料自給率はカロリーベースで38%です。
つまり、食べ物の6割以上を海外からの輸入に頼っているということになります。
この水準は15年連続で40%を下回っており、横ばいが続いています。
「38%」の意味
カロリーベース自給率とは、国民が摂取するカロリーのうち、国内で生産されている割合を示したものです。
国際比較に使われる標準的な指標で、農林水産省が毎年発表しています。
なお、2025年度の発表からは新たに「摂取熱量ベース」という指標も公表されるようになりました。
これは、平時に国民が必要とする摂取カロリーに対して、国内でどれだけ賄えるかを示すもので、令和6年度は46%となっています。
カロリーベースとは算出方法が異なるため単純な比較はできませんが、食料安全保障の観点から新たに導入された指標として注目されています。
ただし、カロリーベースの38%にも見えにくい部分があります。
たとえば「国産」と表示される豚肉や卵でも、飼料となるトウモロコシや大豆の多くは海外産です。
こうした背景から、カロリーベースの38%よりも実態は低いのではないかという見方もありますが、算出方法によって数値は大きく異なり、一概には言えません。
海外と比べると
| 国名 | 自給率(カロリーベース) |
|---|---|
| カナダ | 260%以上 |
| アメリカ | 120〜130% |
| フランス | 120%前後 |
| 中国 | 90%以上 |
| 韓国 | 45%程度 |
| 日本 | 38% |
日本は先進国の中でも特に低い水準にあります。
自給率がさらに下がるリスク
現状でも低い自給率ですが、今後さらに低下するリスクも指摘されています。
- 農業従事者の高齢化と担い手不足(平均年齢68歳超)
- 種・飼料・肥料の海外依存が進行
- 気候変動・自然災害による収量の不安定化
- 外食や加工品中心の食生活へのシフト
また、政府は2030年度までにカロリーベース自給率を45%に引き上げる目標を掲げていますが、15年連続で横ばいが続く中、達成は不透明な状況です。
輸入依存のリスク
「安く買えるなら海外からでもよいのでは」という考え方もあります。ただし、輸入への依存にはいくつかのリスクがあることも知っておく必要があります。
- 供給の不安定さ:コロナ禍やウクライナ情勢のように、国際情勢や物流の混乱によって輸入が突然止まるリスクがあります。
- コストの変動:円安や原油高などによって輸入コストが急騰し、食品価格に直結します。
- 国内農業の空洞化:農家が減り続けると、いざというときに国内生産を回復させることが難しくなります。
私たちにできること
食料自給率は国の政策の問題でもありますが、日々の食卓の選択とも無関係ではありません。
できることから少しずつ始めてみるのも一つの考え方です。
- 地元産・国産の食材を意識して選ぶ
- 旬の野菜を取り入れる(収穫量が多く、輸送コストも低い)
- 農家と直接つながる機会を持つ(マルシェ・産直など)
- 家庭菜園や市民農園で自分で育ててみる
一人ひとりの選択が積み重なることで、国内農業を支える力になります。
まとめ
日本の食料自給率38%という数字は、私たちの食の多くが海外に依存していることを示しています。
その背景にある構造的な課題を知り、日々の食の選択を少し意識することが、食の安定につながる第一歩です。
ノカノワでは、全国各地で農業に取り組む農家さんたちの姿を取材・発信しています。
「食べものがどこから来るのか」を知ることは、生産者と消費者の距離を縮め、国内農業を身近に感じるきっかけにもなります。
食卓の選択が、日本の農業を支える力につながると私たちは考えています。